金製品の偽物の種類とは?偽物を見分けるための5つの方法を解説

金製品の偽物とはどのようなものか、見分ける方法はないか気になりますよね。金製品の偽物とは、表面だけを金メッキ加工しただけのものを純金と偽るなど、金の含有量をごまかして販売されている品物のことを指しています。金メッキ加工だとしても金を使用しているため金製品に違いはないのですが、使用される金の量を偽って販売されているものが偽物と定義されています。本記事では、金製品の偽物の種類をご紹介します。2022年に40年ぶりの高値をつけた金価格。史上最高値とあって金の売却を検討する人が増えていますが、偽物を掴まされていた人も中にはいらっしゃいます。記事内では、自宅でできる金製品の偽物との見分け方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。正確に判定するには鑑定士に依頼するのがおすすめですが、まずは自宅で確認できたら良いですよね。

 

※本記事でご紹介する金製品の見分け方は、あくまで一般的な目線で解説されたものです。当社が実施する査定方法とは異なりますのでご注意ください。また、真偽の判定結果を保証するものではございませんので、恐れ入りますが自己判断にて参考にしていただけると幸いです。

 

目次

本物の金とは

偽物の金製品は3種類

偽物の金を見分ける5つの方法

刻印がなくても売れる金製品

まとめ

本物の金とは

本物の金は純金と呼ばれ、純度99.9%の金のことを指しています。ただし、宝飾品として加工された金製品の中で、純金のものはそう多くはないでしょう。理由としては、金で製品を作る場合は他の金属と混ぜた合金を利用することが多いからです。金は非常に柔らかい金属であるため、そのまま加工すると傷ついたり変形しやすいのです。他の金属と混ぜ合わせることで強度のある製品に仕上げたり、色味を変化させた商品を製作しています。ピンクゴールドやホワイトゴールドなど金製品には色味の違う商品がありますが、金と混合する銅や銀の割合を調整して色味を変化させています。

金製品の種類

金製品は、使用する金の量によって大きく3種類に分かれます。

<金製品の種類>

  • 金製品・・・金の割合が多く純金に近い製品
  • 金メッキ製品・・・電気分解や化学反応を利用して膜状の金を貼り付けた製品
  • 金張り製品・・・非常に薄い金の板を熱圧着で表面に付着させた製品

金の含有量がそれぞれ違いますが、どれも立派な金製品です。金メッキは金の使用量が最も少なく表面に付着させた製品ではありますが、金が利用されている点で金製品としての扱いです。偽物と言われる場合は、金メッキであるにもかかわらず金の含有量が多い製品と偽るケースです。金メッキ製品も金張製品も金を表面に付着させることに変わりはありませんが、金張製品はメッキ加工に利用される量の100倍近い金を使用しているため、金張製品の方が高い価格設定になっています。

金の純度を示す刻印

金製品は、金の純度に応じて刻印がしるされます。よくテレビショッピングなどで「18金のネックレスの値段は・・・」などのアナウンスがありますが、刻印が示す純度を表している言葉なのです。以下に刻印の種類と純度の例を記載します。

<金の刻印と純度>

  • K24(24金)・・・純度99.9%
  • K22(22金)・・・純度91.6%
  • K18(18金)・・・純度75.0%
  • K14(14金)・・・純度58.5%
  • K10(10金)・・・純度41.6%
  • K9(9金)・・・純度37.5%

よく金のことをご存じの方でしたら「18K」という表示を目にしたことがあるかもしれません。「あとK」とも呼ばれている表記の仕方で、東南アジアを中心に海外で作られた金製品や国内でも古い製品にあとKが利用されています。アメリカやイタリアなどでも「あとK」が利用されていますので一概に偽物とは言えませんが、大部分が表記より少ない含有量を示すことが多いため、あまり信用されていない製品として知られています。また、金製品の中には「日本の国旗+<750>」のような表記がされている製品があります。こちらは日本の造幣局が第三者機関として審査した製品に与えられる「ホールマーク」と呼ばれる刻印です。例えば左記の750は金の純度(この場合はK18)を示す数字となっています。造幣局による審査を通っている証明ですので、製品の安全性・信頼性を担保する刻印とも言えるでしょう。

金製品の種類を示す刻印

刻印には金の純度以外に製品の種類を示す刻印もあります。

<金の製品と刻印>

  • 金製品・・・K18
  • 金メッキ製品・・・K18GP(Gold Plated)、18KGEP(Gold Electro Plated)
  • 金張製品・・・K18GF(Gold Filled)、K18GS(Gold Shelled)

金メッキ製品も金張製品も金製品の一つであることを上記でご紹介しましたが、刻印によって明確に区分けされているのが分かりますね。製品に使用されている金の情報を確認する場合、純度を表す「18K」などに続く表記も確認するようにしましょう。

偽物の金製品は3種類

本物の金や金製品について確認したところで、偽物についても見ていきましょう。3種類の偽物の金製品をご紹介します。

純度偽装

1つ目の偽物金製品は、純度を偽装した金製品です。製品に打つ刻印を偽装して、金の含有量が多い製品に見せかけます。金の純度が半分に満たない製品の場合はK10と表記するべきですが、18Kと偽装して刻印し購入者を騙そうとする手口です。純度が異なる製品を販売すること自体は間違いではなく、純度が低くても金製品であることに変わりありません。ですが、正しい純度に合わせた刻印をしていない製品は、明らかに偽物と言えます。純度を偽っている製品の特徴としては、全体的な製品の完成度が低く、細部の作りが雑になっていることが多々あります。一般の人が見ても判断が難しい加工がされているのですが、金の鑑定士から見ればすぐに分かります。自身で確認してみて怪しいなと思ったら、一度鑑定に出してみても良いかもしれません。

メッキ表記無し

2つ目の偽物金製品は、メッキ製品や金張り製品であるにも関わらず刻印での表記がされていない金製品です。記事冒頭の「金製品の種類を示す刻印」でご紹介した通り、金メッキ製品の場合は純度の後にGPやGEPを、金張り製品の場合は純度の後にGFやGSと記載し、金の加工方法を示すのが一般的です。金メッキ製品であるのにGPやGEPの刻印をしないということは、表面を薄い膜でおおうくらいの金しか使っていないにも関わらず製品全体に使われていると偽っていることになりますので、偽物の金製品となります。偽物の金メッキに使われる素材としては、比重が金に近いタングステンを製品内部に使用したり、色味の似ている銅を金と偽って使用されるケースがあります。見た目にも重量にも違いが現れてこないので、一般の人がみてもまず気づかれることはないでしょう。

部分的に金以外の金属を使用

3つ目の偽物金製品は、金製品の一部が金以外の金属で作られている製品です。金を加工した宝飾品によくみられる傾向があります。K18など金の純度を刻印されている場合、部品が別れていたとしても、製品を構成する全ての部品がK18の金で作られていなければ、K18と刻印することはできません。一部でもK18以外の金属が使われている場合にはK18の製品ではなくなるので、偽物の金製品となります。偽物の金属が具体的にどこに使われているかというと、留め具や部品ごとの連結部分の金属に使われることが多いです。製品のメインとなる部品には刻印通りの純度の金が使われていますので、こちらも一般の方からしたらどこに違いがあるのか一見しては分からないことでしょう。ですが、刻印が意味する正しい製品ではありませんので偽物です。たとえ金を多く含有していたとしても表記が異なれば偽物扱いになるので、買取を依頼しても断られる可能性は高くなることでしょう。

偽物の金を見分ける5つの方法

金製品が本物か疑問に思った際に、自宅でもできる偽物の金を見分ける方法を5つご紹介します。

刻印で見分ける

1つ目は、刻印で見分ける方法です。刻印は製品自体に刻まれているものですので、すぐに確認することができますよ。金の刻印にはkarat(カラット)という単位を示すKが使われています。100%を24と表記する24分率が採用されており、純度99.9%の金をK24、純度75.0%(18/24)の金をK18、純度58.5%(14/24)の金をK14と表示します。また、造幣局の審査を通過した金製品には純度の証明でもあるホールマークが刻印されます。ホールマークの表記は1,000分率となっているため、純度99.9%の場合は<999>、純度75.0%の場合は<750>という数字が日の丸とともに刻印されます。

磁石で見分ける

2つ目は、磁石で見分ける方法です。金は磁石に反応しない金属ですので、製品が金メッキ製品の場合は中身の金属が磁石に反応するはずです。ただし、磁石が反応しないからといって必ず金であるという訳ではないのが難点ではあります。銀や銅といった金属も磁石に反応しないことで知られています。それでも磁石に反応するということは確実に金以外の金属が使われていると分かりますから、できるだけ強い磁石を使って確認するようにしましょう。また、偽物の金製品としてご紹介した、部分的に金以外の金属を使った製品のチェックにも磁石は役立ちます。留め具や連結部分だけに反応している、なんてことも起こり得ます。

色味で見分ける

3つ目は、色味で見分ける方法です。金製品は金の純度で色が変化するため、それぞれの色の特徴を知っていれば、色の違和感で本物と偽物の区別ができるようになります。K24はオレンジがかった色合いをしており、純度が落ちていくとオレンジから黄色へと変わり徐々に明るさが出てきます。K10以下にまで落ちると今度は暗い色に変化していきます。金の色の変化を知っておくことで、他の金属が混ざった際に違和感に気づくことができそうですよね。

比重で見分ける

4つ目は、比重で見分ける方法です。比重とは1㎤あたり何gになるかを算出したものです。金属はそれぞれ異なる比重を持っているため、比重を比較することで金かそうでないかを判断することができます。金製品の重さ(A)と容器に水を入れて金製品を浸した時の重さ(B)を確認し、A➗Bをすると製品の質量が分かります。K24なら約19.2、18Kなら約15、14Kなら約14、10Kなら約12が目安の質量です。左記の数字を大きく下回る場合は偽物の可能性が高いです。

試金石で見分ける

5つ目は、試金石で見分ける方法です。試金石に製品を擦り付けて、色味や感触から金であるかどうかを判断します。金は柔らかい金属なので、硬い感触があれば疑わしい製品と言えます。ただし、江戸時代から使われる古い手法であるため騙す方も対策をしていることが多いです。どれか一つの手法で判断するよりは、複数を組み合わせたりプロに任せるのが良いでしょう。

刻印がなくても売れる金製品

金製品の概要や偽物との見分け方についてご紹介してきました。金製品の品質を確認するためには刻印が重要な役割を果たしていますが、中には刻印のない金製品もあります。刻印のない製品では売ることができないのか、というとそうでもありません。専門の買取業者は刻印がなくても正確に金の純度を割り出せるノウハウを持っているからです。製品に含まれる金の純度が分かればその分の買取代金を受け取ることができるでしょう。金製品の品質に疑問を抱いた時はもちろん、刻印がなくて製品の価値に不安があるのなら、専門の業者に鑑定を依頼してみるのも疑問を晴らす意味では良いかもしれません。

まとめ

金製品についてまとめます。

  • 本物の金は、純度が99.9%の純金。ただし、金を含有していれば金製品と呼ばれている
  • 偽物の金は、純度偽装の金製品、刻印無表記の金製品、他の金属を部分使用している金製品。含有している金の量を偽っている金製品と言える
  • 本物を見分ける方法は、刻印・磁石・色味・比重・試金石で見極める

金は安全資産とも言われる信頼性の高い金属です。需要がある分偽物も多く普及しているため、製品選びの際はぜひ気をつけてください。本記事が金取引の参考になれば幸いです。

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